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WとkWhの違いとは?電力と電力量の単位変換や換算方法をわかりやすく

WとWhの変換方法 ESG
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電気料金の請求書を見ると、使用量の単位は「kWh」となっています。「キロワットアワー」と読みます。

一方、電気製品の仕様を見ると「W(ワット)」という単位が登場します。「消費電力1200W」などという具合です。

「kWh」と「W」。どちらも電気の話をするときに登場するおなじみの単位ですが、はっきり区別がついている人は意外と少ないような気がします。「むかし理科で習ったような気がする」「今さら人に聞けない」というところではないでしょうか。

そこでこのページでは、「kWh」と「W」の違いと使い方、変換方法についてご説明します。

マスターしていただくと、電気料金の請求書が読みやすくなったり、身の回りの電気製品の使用電力量がざっくりと計算できたりという効果が。中学理科で習った内容とも結びつけながらなるべく分かりやすく解説しますので、しばしお付き合いください。

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電気の単位「W」「kWh」とは?

「W(ワット)」とは「電力」の単位です。「電力」というのは、ここではとりあえず「電気を使ってものを動かす力」ぐらいに考えておいてください。

ワットの使用例は、家電の商品説明などで見られます。「家庭用のドライヤーとしては1200Wのものがおすすめです」などというレビューをご存じではないでしょうか。ワット数が大きいほど、その電気製品はパワフルということになります。

一方、「kWh(キロワットアワー)」は「電力量」の単位です。これは使った電力の量。「使用電力量」「消費電力量」とも言われるものです。電気料金の請求書の「今月のご使用量」の欄に書かれている数字の単位は、このkWhです。

電力と電力量の間には、

電力×使用時間=電力量という関係が成り立ちます。

電力と電力量の関係

例えば、1200Wのドライヤーを10分使った場合、使用電力量は

1200W×10/60h=200Wh

となります。「h」は「時間(hour)」です。1時間=60分なので、10分は10/60時間という計算になります。

WhからkWhへの換算方法

ここで、「あれ?kWhの“k”が抜けているよ?」と思った方もいるかもしれませんが、ここは1200「W」×時間の計算なので、単位は「Wh」でオッケーです。

1kWh=1000Whなので、Whで出した答えを1000で割ってやると、単位がkWhになります。200÷1000は0.2ですので、

200Wh=0.2kWh

となります。

単位につく「k」は1000を意味します。1km=1000mだったり、1kg=1000gという計算は、皆さん日常的にしているのではないでしょうか。1kWh=1000Whもそれと同じです。Wについても1kW=1000Wという関係が成り立ちます。

1kWh=1000Wh

なので、上の「1200Wのドライヤーを10分使った場合」という計算例の場合、ドライヤーの電力を先にkWに換算しておいて、

1.2kW×10/60h=0.2kWh

という計算にすることもできます。

以上、WとkWhの意味と関係を整理しますと、

  • W(ワット)…電気をつかってものを動かす力「電力」の単位。家電の性能をあらわすときなどに使われる
  • kWh(キロワットアワー)…「電力量」の単位。使用電力量をあらわすのに使われる
  • 電力(W)×時間(h)=電力量(Wh)
  • WhをkWhに換算するときは1000で割ってやる。1kWh=1000Wh。
  • 電力(kW)×時間(h)=電力量(kWh)ということもできる。

となります。

中学理科でW×時間=「J(ジュール)」って習った気がするけど

さて、ここで中学理科を勉強中の方、または習った内容を覚えているという方は何かもやもやしたものを感じているのではないでしょうか。

というのは、中学2年生の理科の「電力と電力量」という単元では、「電力」は「1秒当たりの電気の力」などと説明され、使用時間は秒、電力量はJ(ジュール)を使って表すと教えられるからです。この場合、「1200Wのドライヤーを10分使った場合」の電力量の計算は、10分=600秒ですから、

1200W×600秒=720000J

となります。電気量単価の単位はkWhですので、ジュールとか言われても困ってしまいますよね。これでは電気料金の計算ができません。

しかし、ご安心を。JとWhは換算できます。

>1Wh=3600J

です。

上の計算例の答えは720000Jですので、3600で割ってやると、200Whとなります。kWhに換算すると0.2kWh。Wに時間を掛けて直接Whを出したときと結果は同じ。

何やら狐につままれたような感じがしないでもありませんが、

電力(W)×使用時間(h)=電力量(Wh)

としても、

電力(W) ×使用時間(秒)=電力量(J)として、Jを3600で割ってWhにしても、同じ結果が出ると覚えておいていただければと思います。

ということでこのページでは電気料金の請求書や家電の説明書などで見る単位「W」「kW」「Wh」「kWh」の意味と関係をご説明しました。

また、理科の授業で習う電力量の単位「J」も取り上げましたので、中学時代に真面目に理科を勉強していた皆さんの「ジュールはどこにいったのか?」という疑問も解消できたかと思います。今日マスターしたことを使って、お手持ちの電気製品の使用電力量を計算してみてくださいね。

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