『売れる色・売れるデザイン』(高坂美紀)を読みました。
まえがきによると「ものをどう見せれば売れるのか」を解説したのがこの本だということ。はじめの30ページくらいは、カップヌードルやアサヒスーパードライなど優れた色・デザインのヒット商品の画像が掲載されていたり、色見本が掲載されていたりしてわくわくします。
しかし、本編に入ると「え、何このおいてけぼり感……」と途方に暮れる人は多いかも。私もそうでした。何というか、ものすごくテンションの高い人の話を聞かされているような気分になります。しかもかなり断定的だったりまとまりがなかったり。本文中に全くビジュアルがないのも苦しいところです。
とは言え、困惑しつつもとりあえず文字を追っていくと「これは実行しない手はないんじゃないか」という情報が盛りだくさんだということが分かりました。売れ続けている色や人を惹きつける色は何かということや、簡単で美しい配色の方法、既存のデザインのリニューアル方法からプレゼンの際の自分の見せ方まで。読み終わる頃には電車の中の広告やお店の商品、道行く人を見る目が変わります。企画やデザインに携わる人は読んでおいて損はないのではないでしょうか。
ただ、通しで読むだけで理解するのは難しいので、ざっと一読したあとは1章1章、線を引っ張ったりメモをとったりしながら読むことをおすすめします。