2017年7月23日、第22回eco検定(環境社会検定試験)を受験しました。この記事は、試験日当日の会場の様子や、出題傾向や時事問題の有無について書いたものです(試験直後に書いたものに、2021年10月、加筆しました)。
まず、試験日に至るまでの経緯です。受験を思い立った理由は、勤務先に環境関連の事業が追加されるかもしれないので、エコ関連の知識を入れておいた方がいいかもなあ、と考えたことです。
ちなみに、この時点での私の「環境」なるもののに対する認識は、「このままのペースで人類が消費活動を続けていては、地球がもたなさそうな気がする」「しかし保護活動をしている人はなんとなくうさんくさい気がする」というレベルでした。
検定対策に費やした学習期間は、公式テキストと問題集を購入した時点から数えると約4ヵ月。ただ、まともに勉強したのは2ヵ月弱ぐらいでした。勉強法は、基本、独学でテキストと問題集の読み込みです。例外は1日だけ。5月におおさかエコプラザで開催された検定対策セミナーに参加しました。
eco検定当日の持ち物と注意点は?
※以下は2017年当時の試験の模様です。2021年現在、eco検定はCBTに移行しており、その後さらにIBTになる予定だそう(CBTは試験センターのPCを使用、IBTは自分のPCを使用する試験)。ああ、昔の検定ってこんなにアナログだったのね、と参考程度にご覧ください。
環境社会検定試験(eco検定) | CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト
会場は、最寄りの商工会議所。集合時刻は午後1時30分厳守で、持ち物は筆記用具(鉛筆・シャープペンシルとプラスチック消しゴム)と写真付き身分証明書でした。
「時計」の記載はありませんが、会場には時計がなかったため必要でした。ちなみに、時計については肝を冷やしました。パソコンのPCで時刻を確認し、「そろそろ家を出るかな」と思って、持参する予定の腕時計を見たら1時過ぎではないですか。どうやら、前日に動いていることをチェックした後、夜中の1時あたりに電池が切れたようで。今後、試験の前には、念のため時計の電池を交換しておこうと思った次第です。
さて、試験会場入り口。私が受験したのは、関西のとある女の人ばかりの劇団がある地域の商工会議所です。この会場での受験者は、私を含めて25名でした。年齢層は、20代から40代ぐらい?性別は、男性の方が多かったと思います。
13時前から会場入りして、待つこと約30分。予定通り、1時30分に試験監督の人の説明がスタート。退出可能時刻や、途中退室すると再入室ができない旨が告げられた後、解答用紙(マークシート)の配布と氏名・受験番号の記入、問題用紙が配布が行われました。開始時刻は、受験票には書かれていなかったのですが、1時45分。なぜか2時開始だと思い込んでいたため、時計の件に続いて本日2度目の動揺でした。
第22回の出題傾向は?時事問題は出たの?
とは言え、幸い試験は難しいものではなく、すぐに態勢を立て直すことができました。問題のほぼ全てはeco検定公式テキストの記述そのまま、もしくは若干のアレンジを加えて作られたものだったからです。
こういった傾向は、直近3回の過去問(公式問題集収録の第19回~21回)と同じ。気がかりだった公式テキスト改訂の影響は感じられませんでした。いえ、eco検定の準拠テキストは、今回第22回から第6版に改訂されたので、それに伴って出題傾向がガラッと変わってしまったりということもあるかも、と心配していたんですよね。しかしそれは取り越し苦労だったということです。
おそらく、重要なところや、出題しやすいところを繰り返し問うのが、この検定の傾向なのでしょう。公式問題集に収録されている過去問3回分と、模試2回分の出題内容を理解し、テキストの該当箇所とその周辺を読み込んでおけば、合格ライン(7割以上得点)は軽々とクリアできるのではないかという印象でした。
唯一、テキストにも問題集にも記述がなかったのは、第7問の「食品ロス」についての問題ぐらいだったと思います。後にテキストを読み返しましたが、日本の食品ロスの量について、出題されていた「お茶碗1杯分136g」「年間約600万トン」そのものの数字は見当たりませんでした。しかし、政府広報オンラインには情報が。
第22回eco検定第7問の「お茶碗1杯分136g」「年間約600万トン」の出典→もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン https://t.co/C0XXlt0GVi
— 小秋【素材屋小秋】 (@koakisan) 2017年7月23日
これが噂の「時事問題」というやつですね。前述のように、公式テキストと過去問のみでも合計は可能ですが、可能な限り高得点を狙いたいのであれば、政府統計の類は要チェックかもしれません。
eco検定合格とその後
さて、試験から約1か月後。8月24日の午後、郵便受けを見ると、「親展」「重要書類在中」と書かれた東京商工会議所の封筒が入っていました。受験票には、「成績票・合格証発送予定日 2017年8月25日」とあったので、到着は26日ぐらいか?と思っていました。予定より少し早かったようです。
開封してみました。中には「第22回 環境社会検定試験(R)(eco検定)成績票」と書かれた厚手の紙と、チラシのような紙が入っていました。成績表には、「試験結果 おめでとうございます。合格です。」との文字。結果は99点でした。試験直後の自己採点(※2017年当時は紙の問題用紙での実施で持ち帰り可能だったため、そういうことができました)で、合格基準の70点を上回っていることは確実でしたが、こうしてお墨付きを得ると、やはり安心するものです。
成績票には、他に合否と成績の他に配点、平均点、受験者数、模範解答が印刷されており、右下には、「環境社会検定試験(R)(eco検定)合格証」と書かれたプラスチックのカードが貼り付けられています。eco検定のロゴ、氏名、生年月日、試験年次(私の場合は第22回(2017年7月23日))、証書番号、それから施行(試験地)として、試験会場の地元商工会議所の名前が掲載されています。
合格証を、台紙からはがしてみたところ、裏面には「eco People行動指針」として、以下の7項目が書かれていました。
eco People行動指針
①環境に関心をもつ
②健康に気を配り、毎日の生活を丁寧に暮らす
③多様な“いのち”を慈しむ
④自然の豊かさを楽しみ、自然から学ぶ
⑤地域コミュニティをともに創りあげていく
⑥それぞれの人や組織を認め、連携し協働する
⑦限りある資源を大切にする※東京商工会議所 eco検定の合格証(裏面・2017年発行)より
「丁寧に暮らす」という言葉の選択にはやや抵抗を覚えますが、他は異論ありません。これからも無駄のない、健康的な生活を送り、環境について学ぶことの面白さを伝えていきたいと思った次第です。
具体的には、これまで以上に買うものを吟味したり、今年の4月に始めた断酒を続行したり、水やエネルギーを有効に使ったり、このブログで環境についてのお役立ちの情報を発信したりすることでしょうか。
職場における課題は、eco検定で学んだことを、さらに深めて業務に活かすことです。冒頭で述べた、勤め先において「環境関連の事業が追加されるかもしれない」という話が試験勉強中に実現し、検定で学んだキーワード、例えば「パリ協定」「IPCC」「2℃目標」「マニフェスト」などの言葉がいきなり身近なものとなりました。後れをとることがないように、知識のブラッシュアップは怠らずにいようと思います。
【2021年10月追記】
その後、名前に「環境」がつく部署の配属になり、現在は使用電力量や温室効果ガス排出量の集計、サプライチェーン算定などの業務に関わっています。eco検定で得た知識を踏まえて社外の環境セミナーに参加し、内容を積極的に社内に発信していたことで、「こいつにはこの手の業務を任せてもよかろうという」と認定されたのではないかと踏んでいます。
だだ、検定合格自体については、保有資格の更新など機会があるたびに会社にアピールしているのですが、いつも華麗にスルーされています。会社の推奨資格のリストに「eco検定」の名前があるにもかかわらずです。なぜなんだ。