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炭素会計アドバイザー合格!3級の勉強方法や勉強時間とは?

ガッツポーズを取る少女 脱炭素アドバイザー
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炭素会計アドバイザー資格3級試験に合格しました!

炭素会計アドバイザー資格3級は、環境省の環境省の「脱炭素アドバイザー ベーシック」の認定資格のひとつで、脱炭素をめぐる国内外の情勢や、「カーボンアカウンティング(炭素会計)」のサイクル、Scope算定の理解度が問われる試験です。

私が受験したのは、2023年10月29日から11月30日に実施された第3回試験の枠です。10月初めに講座の申し込みをして、約1か月の学習期間をへて11月の初めにCBT形式の試験を受け、12月18日に合否が判明しました。

炭素会計アドバイザー資格3級合格証書

いやあ、10月に申し込みをしてから12月18日の合格発表まで約2カ月。この期間は、はじめに想定していたよりずいぶん長く感じられました。この記事では、私が体感した炭素会計アドバイザー資格3級試験の難易度や、勉強方法などを披露してみたいと思います。

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CBT形式の試験だけど合格発表までけっこう長い

合格発表までが長く感じられた理由の1つは、私が当初、合格発表の日を勘違いしていたことでした。当初私は、受験日から1カ月程度で合否がわかると思っていたのです。運営の炭素会計アドバイザー協会の試験概要のページで、そのような説明を見たような気がしたので。

炭素会計アドバイザー協会

私が受験したのは11月の初めでした。よって、12月の頭には結果がわかると思い込んでいたのですが、11月末に協会からこのようなプレスリリースが。

第3回 炭素会計アドバイザー3級試験 合格発表について
1 発表日時:2023年12月18日(月)午前10時
2 発表方法:受験者マイページにて
※マイページでの確認方法:
①マイページへログイン ②「CBT 申込」をクリック ③「申込・受験履歴」のタブをクリック ④「結果表示」をクリック
※合格された方は、マイページにて合格修了証をダウンロードいただけます。
※試験問題及び採点結果に関する問い合わせには一切応じられません。
(炭素会計アドバイザー協会の2023年11月27日のニュースリリースより)

「あれ?そうだったっけ?」と思いつつ、協会の試験概要のページを見たら、こう書いてあるではありませんか。

試験結果は、試験期間終了後1か月を目途に、マイページメニューから確認ができます(受験日の1か月後ではありませんのでご注意ください)。合格発表日は、試験期間の最終日までに、協会ホームページ(ニュース)に掲載いたします。また、「合格証(含む、認定番号)」はマイページメニューからダウンロードが可能です。

炭素会計アドバイザー協会「炭素会計アドバイザー資格」のページより(太字は筆者)

以前は「受験日の1か月後ではありませんのでご注意ください」の注意書きはなかったような気がします。おそらく私と同じような誤解をした人が問い合わせでもしたのでしょう。

ともかく、炭素会計アドバイザー資格3級の合格発表は、試験期間中のどの日に受験した人も同じ。日程は試験実施期間の終了時に発表されます。早く受けて早く合格すれば、それだけ早く証書が手に入るというわけではないので気を付けましょう。

ちなみに試験終了後にCBTのテストセンターでもらえるのは、「結果レポート」というA4の紙1枚のみです。氏名・受験日・試験名のみが記載されています。

炭素会計アドバイザー3級 結果レポート

よくよく見るとこちらにも「試験結果は、試験期間終了後1か月を目途にマイページで発表いたします」と書いてありますね。いやうっかり。

思ったより試験の難易度が高かった

もう一つの理由は、試験が当初考えていたより難しかったこと。発表まで合格の確信が持てずに過ごすことになったので、待ち時間が長く感じられたのでした。

まあこれもね、自分が悪いです。情報収集が甘かったせいで、難易度を見誤っていたんですね。

何かといいますと、申込み時に見た第1回炭素会計アドバイザー3級試験(2023年4月30日から5月31日にかけて実施)の合格率が95%で、これは講習を受けさえすれば原則受かるやつでは?と思ってしまったのです。

第1回 炭素会計アドバイザー資格3級試験実施結果について(PDF)

ここで言う「講習」は、炭素会計アドバイザー3級試験の受験にあたって必須の「炭素会計アドバイザー3級講習」のことです。講習の内容は、動画講義とPDF形式の「炭素会計アドバイザー資格試験対策テキスト」です。自宅でオンライン受講できます。この3級講習を受講して「確認テスト」に合格することが、3級試験の受験資格となります

動画講義は全部で約2時間。テキストは約170ページあります。

講習修了の要件である「確認テスト」の難易度は、中ぐらいというところでしょうか。動画講義を1回見ただけで解けるほど易しくはありませんが、テキストをよく読めば答えが書かれているというレベルです。また、合格するまで何度でも挑戦することができます。

さて、そのような確認テストの難易度と上記の「合格率95%」という数字から、私は「1カ月も勉強すればまあ十分でしょ」と判断し、学習開始から1カ月後を受験の日と決め、受験申し込みをしました。

その1か月の間の学習時間は平均1時間ぐらい。何度か動画講義を視聴したり(流し聞きも含む)、テキストを赤字、下線の箇所を中心に読み込んだり、テキスト章末のチェックテスト(講習の「確認テスト」とはまた別)を繰り返し解いてみたり、わりと気楽な感じでやっていました。

しかしその後、ふと思い立って調べ物をしていた際に、第2回試験の合格率が76.8%に急落していたことを知ります。試験の直前のことです。

第2回 炭素会計アドバイザー資格3級試験実施結果について(PDF)

合格率7割台の試験は、けして難易度は高いとは言えませんが、ぼやーっと受けても合格するというレベルではないと思います。

「あれ?これはもしかしてこれまでの学習では足りないのでは?」

思いました。試験の日程を変更しようと思いましたが、CBTテストセンターの試験期日の変更期間は過ぎており、時すでに遅し。受験を延期するには、もう一度受験料(一般申し込みは8800円)を払わなければなりません。それは嫌です。

ということで、予定は変更しないで覚悟を決め、最後の2日ぐらいに詰め込み学習をして試験を受けることにしました。

直前にやったことは、時間の許す限り動画講義を視聴したり、講習テキストを細部まで読み込んだり、テキスト章末のチェックテストは何も見ないで解けるところまで(重要語句は暗記)持っていったり、というものです。

そうして迎えた試験当日。終わった直後の感想は、「もしかして落ちることもあるかもなあ」というものでした。CBT(Computer Based Testing)方式で、多肢選択式の50問出題なのですが、合格ラインである7割(35問)を取れたという確信が持てなかったのです。

試験で知りえたことは公表しないという規約があるので多くは語れませんが、少なくとも、テキストの章末のチェックテストより難易度は高い、という印象でした。

なお、12月18日に公表された第3回試験の合格率は75.7%。平均点は100点満点で77.9点だったようです。

【第3回炭素会計アドバイザー資格3級試験】実施結果
2023年10月29日から11月30日に実施しました、第3回炭素会計アドバイザー資格3級試験の合格者を発表いたしました。
<結果の概要>
・申込者数:2,765人
・受験者数:2,695人
・受験率 : 97.5%
・平均点 : 77.9点
・合格者数:2,041人
・合格率 : 75.7%

(炭素会計アドバイザー協会の2023年12月18日のニュースリリースより)

炭素会計アドバイザー3級資格試験とは?

ということで、合格発表の日程の勘違いと、試験の出来がいまいちだったという不安から、合否が判明するまで長い1カ月半を過ごすことになった私ですが、合格したようです。よかったです。とりあえず、勤務先の次の名刺の発注の機会には、肩書に「環境省認定制度 脱炭素アドバイザー ベーシック」と入れてみたいと思ってます。

そうそう、冒頭に書きました炭素会計アドバイザー資格3級は、環境省の「脱炭素アドバイザー ベーシック」認定資格のひとつ、という話をもう少し詳しく。

脱炭素アドバイザーになるには?きんざいその他5つの認定資格のメリットや難易度を徹底比較
環境省の「脱炭素アドバイザー資格の認定制度」の公式サイトが、2023年9月26日にオープンしました。今後、「脱炭素アドバイザーになるには?」といった需要が出てくるかと思いますが、「資格」「認定」という言葉がどこにかかっているかが一見わかりく

ざっくり言いますと、環境省が2023年に「脱炭素アドバイザー」認定資格という制度を設けました。認定資格の枠は「ベーシック」「アドバンスト」「シニア」の3種類。私が今回受験した「炭素会計アドバイザー資格3級試験」は、「ベーシック」枠の認定資格なのです。

ちなみに、他の認定資格には、きんざいのサステナビリティ検定「サステナビリティ・オフィサー」や、GX検定3級などがあります。

環境省の脱炭素アドバイザー資格の認定制度
出典:脱炭素アドバイザー資格の認定制度|環境省

脱炭素アドバイザー資格の認定制度|環境省

「ベーシック」の認定資格のうち、私が炭素会計アドバイザー資格試験を選んだ理由は、レベルが自分に合っているような気がしたこと、そして資格名から何の試験かがわかりやすいことです。

■炭素会計アドバイザー3級の資格取得の要件/レベル

  • 脱炭素を巡る国内外の情勢について理解している。
  • カーボンアカウンティングのサイクルについて理解している。
  • 国際ルールを重視したScope1,2,3算定の考え方を理解している。

環境省の脱炭素アドバイザーの「アドバンスト」「シニア」の認定資格は、これを書いている2023年12月22日現在、まだ認定なしです。ただ、炭素会計アドバイザー資格級試験の2級が年明けからスタートします。これがおそらく「アドバンスト」の認定資格になるのではないかと予想しています。

炭素会計アドバイザー3級資格試験 合格体験記まとめ

では、最後に私の炭素会計アドバイザー3級試験受験時点のスペック、勉強に要した時間、勉強方法などをまとめておきます。

講習受講前の受験者のスペック

  • 職場でCO2排出量の計算にかかわっている(Scope3の実務経験はなかった)
  • eco検定合格者(2017年、99/100点)
  • 京都議定書からパリ協定、それ以降の世界の脱炭素の流れがだいたい頭に入っていた
  • 「CDP」「SBT」「RE100」などが何なのかは何となく理解していた

学習期間

1カ月間、1日1時間程度(直前2日ぐらいは1日2~3時間)

かかった費用

3級講習の受講料は5,800円と受験料8,800円(税込)でトータル14,600円。テキストは講習に含まれます。なお、この価格は一般申し込みの場合。お勤めの会社が炭素会計アドバイザー協会の会員であれば、もっと安くなります。

勉強方法

  • 講習テキストの重要箇所を中心に読み込んだ(赤字、下線)
  • 講習テキスト各章末の「チェックテスト」は繰り返し解いた。最終的に暗記まで
  • 動画講義は3回以上観た。それとは別に、暇があったら流し聞きしていた

3級を受験してよかったことは、これまで部分的にしか理解できていなかった各組織やイニシアチブの関係、Scope1・2・3の算定対象など、カーボンアカウンティングの全体像が見えてきたこと。そしてその結果、算定に必要な各活動量を把握している部署の担当者を説得できるような気がしてきたことです。

この合格体験記が、環境省の脱炭素アドバイザーの認定資格を取りたい皆さん、炭素会計アドバイザー3級試験を受験することになった皆さんの参考になりましたら幸いです!

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