eco検定を履歴書に書くべきか、書かざるべきか。検定名で検索をしていると、「eco検定って就活の履歴書に書いてもいいんでしょうか?」「資格欄に書くに値するでしょうか?」といったお悩みに遭遇します。
こういった悩みを質問掲示板で相談する人は、おそらく面接で
「eco検定?何それ知らない」
「いや、ここはもっと難関の資格や実用的な免許を書くところでね」
と失笑されたりすることを恐れているのでしょう。これは、TOEICの一定のスコア以上とか、日商簿記とか、宅建なんかの資格ではまず発生しない悩みだと思います。
しかしeco検定は、東京商工会議所の主催ですし、大手企業など約80団体が推奨していたりするれっきとした資格。
そして、環境への取り組みは、今日あらゆるビジネスにとって避けて通れない問題です。
なので、どんな業種の会社に就職、転職するにしろ、堂々と履歴書の資格欄に書けばいい。面接官がeco検定を知らなければ教えてあげようではないの!
……と言いたいところですが、履歴書への記載がマイナス評価になっては困りますよね。そこでこの記事では、eco検定を履歴書に書くかどうか、落としどころを探ってみたいと思います。
書けばそれなりに評価されることがあるという意見
まず、eco検定を履歴書の資格欄に書くか書かないかのお悩みの事例を見てみましょう。「エコ検定の資格は就活などの履歴書の資格欄に記入できる資格に値するものなのでしょうか」という質問。
ベストアンサーに選ばれたeco検定合格者の回答が、非常に現実的です。
エコ検定の資格は就活などの履歴書の資格欄に記入できる資格に値するものなのでしょうか??
(Yahoo!知恵袋 cos_takaさん2009/6/17 01:52:00より)ベストアンサーに選ばれた回答
heidfeld2004さん 2009/6/1707:26:46
eco検定所持者です。CSR活動やISO14001活動などに力を入れている企業であればそれなりには評価してくれると思います。
また環境報告書を作成している企業や環境会計システムを導入している企業などでも同様だと思います。
エコに対する活動は温度差があり企業によってさまざまですので、エコに力を入れていない企業ですと履歴書に書いても無意味な場合もあります。
eco検定は環境関連の検定の中でも基本中の基本、入口に位置するものなので大きな評価にはなりえないことを予めご承知おき下さい。
この回答によると、eco検定に合格した旨の履歴書への記載は、企業によって評価される場合があるとしても「それなりに」であるようです。評価されないとして「無意味」ですから少なくともマイナスにはならない、という理解でいいと思いますが、不安が残りますね。
eco検定は「人気資格」か?
直接eco検定には触れられてはいませんが、履歴書の資格欄記入について関連がありそうな記事を見つけました。
履歴書の資格欄に書くことをあまりオススメしない資格は「認知度が高く、取得が比較的簡単だと知られているもの」です。たとえば秘書技能検定3級や日本漢字能力検定3級、実用英語技能検定準2級などがこれにあたります。その資格を履歴書に書く人が多ければ。せっかく能力をアピールするために書いても、採用担当者が見慣れてしまって「またこの資格か」と思われてしまうこともあります。
人気の資格であっても、仕事に関係があれば明記すべきですが、仕事に関係ないものであれば書かなくてもかまいません。
まずは、eco検定が認知度が高い資格にあたるかどうかですが、少なくとも漢検、秘書検、英検レベルの知名度はないでしょう。
ちなみに私は、環境関連の部門が新設された会社に勤めていますが、2017年の受験時に上司・先輩にeco検定について話したところ、知っていたのは5人中2人でした。
そんな体験から、eco検定を履歴書に書いて「またこの資格か」と言われる心配はないと考えます。そして、「仕事に関係があれば明記すべき」というアドバイスに従うなら、環境系の会社に就職・転職する際には書くべしということでしょう。
問題は、eco検定が仕事に関係なさそうな会社の場合ですね。履歴書に「書かなくても良い」という助言が悩ましいところです。できれば書きたいのだから。
落としどころはここか
そこで、履歴書にeco検定を書くかどうか迷ったときに、落としどころとして採用できそうなのがこちら。資格・免許欄ではなく趣味欄に書くという選択肢です。
最近、世界遺産検定や日本酒検定、野菜ソムリエといった趣味に関する検定が流行っていますよね。
こういった「仕事とは関係のない資格や検定」は、履歴書に書くべきなのか迷いますよね。もし、仕事に関係ない趣味検定をお持ちの場合は、趣味欄に記載しましょう。
履歴書には「趣味」欄がない場合は、「特技」「アピールポイント」の欄に書くことになりそうです。
環境は趣味じゃなくてライフワークだ!という人にとって、この妥協は屈辱的かもしれません。
しかし、eco検定合格者であることはアピールしたいけど「こいつ関係ないこと書いてるな」と思われるリスクは冒したくないという人にとっては無難な選択だと思われます。
仕事に関係ない資格を履歴書に書いた結果
「で、これを書いている自分はどうなのよ?」という話ですが、私は仮に環境に関係のない会社に転職する場合でも、資格・免許欄に「2017年8月 東京商工会議所 環境社会検定試験(eco検定)合格」と書くと思います。
というのは、希望職種に関係のない資格を書いていても、就職できた経験があるからです。
以前、色やデザインと関係ない仕事に「カラーコーディネーター検定合格」、英語を使わない職場にTOEICのスコアを堂々と書いて応募したことがあるのですが、まあ、「ウチでは活かせないかもよ」と言われた程度です。
プラスにはなりませんでしたが、少なくともそれで落とされることはありませんでしたし、その後、突発的なデザインや英語関連の業務が降ってきたこともありました。
なので、資格欄に余白あるなら、書いてしまいましょう。冒頭にも書きましたが、eco検定は商工会議所主催のれっきとした資格ですし、世界的に脱炭素が叫ばれる今日、環境に無関係でいられる会社もないことです。明るく行きましょう。
最後に、eco検定を履歴書に書くとして、資格名の書き方について。合格証や成績票を見るかぎり、「環境社会検定試験(eco検定)」という表記になっていますので、それに合わせるのがよいかと思います。
公式ホームページでは「eco検定(環境社会検定試験)」という逆の表記になっており、悩ましいところではありますが、いずれにしろ、通称と正式名称は併記した方がよさそうです。