11月10日に受験した2013年度冬季色彩検定1級の1次試験(推定合格)の問題を分析し、今後の1級1次対策を考えようというこの企画。書き始めたらえらく長くなってしまいましたので、2回に分けてお届けしております。
前半(問題(1)~(8))についてはこちらをご参照ください。
2013年度冬季色彩検定1級1次の出題傾向から考える合格のための必勝ポイント16(前編)
それでは後半の問題(9)~(16)、行ってみましょう。ページ番号は、設問の内容に該当する色彩検定1公式テキストのページを示しています。
<問題(9)> コーポレートアイデンティティ P.98~101
図1「企業のアイデンティティ戦略とデザインの役割」、図2「ロゴマークの開発基準の例」、図5「コーポレートカラーの割合」など図をしっかり憶えていたのが役立ちました。
<問題(10)> 「ファッション」から幅広く
P.112の図7「ファッションビジネスの構造」、P.115の図8「アパレルの主なスタッフと業務」から出題あり。小問C、Dのカラーコーディネーターの業務については、P.120~122をしっかり読み込んでおかないと答えが絞れないようになっていました。小問Eのイメージマップは、サービス問題でしたねw
<問題(11)> 繊維 P.128~133
毎回お約束の繊維の組織、織物やプリント柄の図を使った問題。公式テキストの繊維についてのページにに登場する写真は、すべて憶えてしまうぐらいでいいでしょう。
<問題(12)> プロダクトデザインと素材 P.140~141
金属と硬質樹脂(プラスチック・アクリルなど)についての記述をしっかり読んでいれば、解ける問題でした。この範囲は2006年以来久々の出題です。近年は、プロダクトデザインの色彩計画のプロセスからの出題がメジャーでした。
<問題(13)> 非住宅空間の色彩 P.150~153
オフィス、病院、学校、物販店、レストラン、店舗照明から1問ずつ。テキストの記述どおりの問題です。ちなみに、オフィス、病院、学校は2005年以降初の出題。
<問題(14)> 景観的視点に立った色彩計画 P.160~161
色彩計画のプロセスについての問題ですが、プロセスの順序や内容の詳細は問われず、常識で解けるような問題ばかりでした。ただ、例年、環境色彩のジャンルからは、シーン景観、シークエンス景観など景観の見方や、視点場、主対象など景観の分類が問われていますので、それらの用語は必ず押さえておいてください。
<問題(15)> ユニバーサルデザイン P.168~171
ユニバーサルデザインは、2012年に、その起源や七つの原則の内容、テキストの図を使った問題など比較的こってりした出題がなされたせいか、今回はあっさり目でした。次回は要注意かもしれません。
<問題(16)> SD法 P.73~75
最後の記述式の問題。今年は、心理学的尺度構成法のひとつSD法についての問題でした。イメージマップとイメージプロフィールの区別、単色イメージにおける三因子が問われています。なお、過去に選択式でこの範囲が出題された際には、因子負荷量、因子得点などの語句や、同じく心理学的尺度構成法のひとつである一対比較法との区別などが問われました。
以上、2013年度色彩検定1級1次 問題(9)~(16)の出題傾向のまとめでした。公式テキストのビジュアルデザイン以降の範囲は、いかにたくさん図表を憶えておけるかが鍵となるような気がします。
あと、最後の問題は、毎回記述式なのですが、過去問を見てもあまり難易度の高い漢字が含まれる語句は出題されないのかなあと。念のため「外測膝状体」「視交叉」「明瞭性の原則」なんかを、直前に必死で憶えたのですが、結果は過去記事「2013年度冬季色彩検定1級1次【極私的】解答速報を大公開!」の通りで、いささか拍子抜けした次第です。