昨年11月14日(土)に受験した2020年度第2回日本語検定2級の結果が、12月下旬に郵便で届きました。この記事では、私個人の得点や、2級の合格基準、配点のヒントなどについて書いてみたいと思います。
封筒には、認定証、認定証明書、個人カルテと、あとアンケートのお願い、解答・解説の冊子の申し込み用紙が入っていました。
ぶじ2級「認定」でした!試験直後の自己採点で個人カルテの方には「2級合格」とありますので、認定=合格という理解でよさそう。以下、「合格」という言葉を使って説明していくことにします。
2級の合格基準は?
日本語検定の合格基準は、受験級によって異なりますが、2級の合格基準は、総合得点率75%程度以上、各領域の得点率50%程度以上です。
「各領域」とは何かといいますと、「敬語」「文法」「語彙」「言葉の意味」「表記」「漢字」の6つのジャンル。トータルで75%以上取っていても、これらの領域のいずれかの得点率が半分を切っている場合、2級合格とはなりません。
特に「文法」「語彙」「言葉の意味」は設問数が少ないので、数問間違えるだけでも命取りになりかねません。気軽に受けられる試験というイメージがありましたが、意外と厳しくてびっくりです。2級の合格率(認定率)は、10%前後で推移しているのは、このへんも影響しているのでしょう。
なお、総合得点率が65%程度以上ある場合、即不合格とはならず「準2級」認定の対象となります。準2級という受験級はないのですが、2級の合格基準にわずかに満たない場合、準2級と認定される仕組みです。
ただ、この場合も、各領域の得点率が50%程度以上という合格基準は変わりませんので、特に苦手な分野がある場合、準2級合格も難しいでしょう。ちなみに、準2級を含めても、2級試験の合格率は4割を切ります。
日本語検定「個人カルテ」に見る配点のヒント
さて、ここからは個人カルテを細かく見つつ、日本語検定の配点を考えてみましょう。私の総合・領域別の得点率は、以下の通りでした。%の数字は得点率、括弧内は、正解数/設問数(単位:問)です。
<総合>
94.2%
<領域>
敬語 82.4%(14/17問)
文法 96.2%(9/9問)
語彙 96.2%(10/10問)
言葉の意味 97.9%(13/13問)
表記 97.4%(32/33問)
漢字 94.1%(19/20問)
領域別の正解数と得点率が合わないところを見ると、何らかの得点調整があったのか、問17と問18の「総合問題」の得点が考慮されているのか、その点は、個人カルテからは伺い知ることはできません。ちなみに、総合問題の得点は、10/11問でした。
ただ、カルテを通じて、採点方法の一部が垣間見えました。
日本語検定2級の文法問題には、ひとつの小問に対して二つの解答を選ぶタイプの問題があります。例えば、「このまま風が( )、飛行機は飛ばないかもしれない」という文の( )に入る表現として、「無理なく成り立つもの」を選択肢から2つ選べ、というような問題。これは二つとも正解しないと得点にならないようです。
一方で、通常「問16」として出題される漢字の問題も、一つの小問のなかに「ア」「イ」二つの解答欄がありますが、これらは独立した解答として正誤が判定されていました。
それぞれの具体的な得点は分かりませんが、試験直後の解答速報を使った自己採点や、過去問集で練習をする際の参考にしていただければ幸いです。
なお、認定証や個人カルテの同梱物のなかに、解答・解説の冊子はありません。解答・解説は、Web上の受験者アカウントページから、自分の受験級のものをPDFでダウンロードできるようになっています。紙の冊子でも入手できますが、有料です。
記念にいいかもしれないと思いましたが、実費とはいえ、PDFと同じ内容で一部510円は正直高い…ただ、公式キャラクターの「にほごん」のグッズがついてくるなら、+αを払っても申し込むかもしれません。次回、今年の6月に1級を受験する予定なので、それまでにそんなサービスができないかなあと少し期待です。