9月15日に、日本経済新聞大阪本社で開催された「ビジネス英語力アップスクール in 大阪~仕事や生活に、英字メディアを自在に使いこなす!~」という無料セミナーに、参加してきた。
講師は、日本経済新聞社編集局の編集委員で、日経夕刊の英語コーナー「Step Up ENGLISH」を担当している木村恭子氏で、事前に告知されていた講演の内容は「日本経済新聞とフィナンシャル・タイムズ、Nikkei Asian Reviewをビジネスに生かす秘策をお伝えします」というもの。
感想を3行で書くと
- 英字メディアを自在に使いこなすコツは分からなかった
- 日経関連媒体の宣伝にすぎないという印象
- でもお土産もらったからあんまり文句言うのもあれかも(無料だし)
というところだろうか。
お土産、というか当日会場で配布されたものの一部。FINANCIAL TIMES特別日本版、Nikkei Asian Review、パンフレット「めざせグローバル!1粒で3度美味しい 日経で学ぶ Let’s Study English!」など。この他に15日付の日経夕刊と、日経産業新聞、日経MJももらった。
講師の木村恭子氏は「英語で読む 日本経済新聞社説」の編集にも携わっている人で、経済関連の著作もある。
表紙のイラストでは、女王様キャラっぽく表現されているが、会場での木村氏は、もっと丸い印象の、しかし快活な小柄な女性だった。髪型もショートボブだったし。少し前の写真を見ると、確かにこのイラストに近いので、最近イメチェンしたのかもしれない。
セミナーでは、英語メディアを読んでいなければ知り得なかったであろうニュース(ヒラリー影武者説とか)が披露されたり、Kahoot!というWebサービスを使った英単語・熟語のクイズがあったり、日経本紙のリオ五輪についての記事と、それに関連するNikkei Asian Reviewの記事の読み比べが行われたりした。
また、「コスパよく、効率よく、できれば楽ちんな媒体」として、6つの英語媒体が紹介されもした(ちなみに、ロイター、CNN、BBC、ウォールストリートジャーナル、フィナンシャルタイムズ、Nikkei Asian Reviewだそう)。こうして書いてみると、けっこう盛りだくさんだな。
にもかかわらず、お得感がないどころか、単なる日経関連媒体の宣伝の場にすぎないと感じてしまったのは、おそらく私が、対応する日本語のない海外英語メディアの攻略法を期待していたからだろう。
いやいや、海外メディアの前に、まずは日経記事と、それをベースにした英語記事の読み比べで英語力をつけましょう、という話なのかもしれない。
でも日経の記事と、対応する英語記事は完全な対訳ではないので、英語学習には向かないと思う。英語記事を読んでいて、分からない語句に遭遇し、日本語記事の該当する箇所を探しても、なかなか見つからないのだ。これは効率が悪い。
まあ、木村氏によると、「潔く日本語ファースト」で、英語は「ざっくり分かればいい」とのことなので、逐訳はできなくてもいいのかもしれない。でも、それだと、いつまでたってもCNNやウォールストリートジャーナルにたどり着けないということになる。
あれ?だったら情報収集という意味では英語いらなくない?日経本紙だけでよくない?
ということで、英語メディア攻略のヒントを求めて出かけた「ビジネス英語力アップスクール in 大阪~仕事や生活に、英字メディアを自在に使いこなす!~」だったが、徒労に終わった感が否めない。いつもより帰宅がかなり遅くなり、ビールを飲み過ぎ、翌朝の英語学習に支障をきたしただけだった。いや、ビールは自分が悪いんだけども。
日経大阪本社前の橋から見た風景
ただ、Nikkei Asian Reviewの英文は、TOEIC上級者が負荷をかけるのに丁度いいレベルなのではないかという気がしている。Webで無料で読めるので、活用してみようと思う。
FTの方は、全文読むにはお金がいるようで。