ウクライナ危機により、欧州でさらに天然ガスの価格の高騰が心配される中、日本の天然ガスの輸入状況が気になっている人も多いと思います。欧州への天然ガスの融通を、米国から頼まれたなんてこともありました。
ただ、日本がこれまでどこからどのぐらい天然ガスを輸入してきたか、じつはよく知らないという方も意外と多いのではないでしょうか。
参考:「日本のエネルギー エネルギーの今を知る10の質問」|資源エネルギー庁 (2022年2月発行)
P.3「日本はどのような国から化石燃料を輸入していますか?」に掲載されているグラフのうち、LNG(液化天然ガス)のグラフを編集したものです。
2020年のLNGの輸入量は約7,446万トン。これは国内のLNG供給の97.7%を占めます。
はい。東南アジア・オセアニアからの輸入の割合が高いですね。2位がマレーシアからの輸入で14.2%。ブルネイ(5.3%)、パプアニューギニア(4.6%)、インドネシア(3.0%)も合わせると、日本はLNG総輸入量の約3分の2をこれらの地域に頼っていることになります。
3位はカタールの11.7%。中東からは、カタールのほかにオマーンからの輸入が3.3%を占めています。2020年からは、アフリカのナイジェリアの名前がグラフに見られるようになりました。
気になるロシアからのLNGの輸入量の割合は8.2%。次いでアメリカが6.3%です。
以上が、2020年の日本のLNG輸入の状況ですが、さて、これらの数字が2022年のウクライナ危機を受けてどのように変化していくのでしょうか。これまでのデータを踏まえた上で、今後の動向を注視していきたいところです。
今回参考にしたエネルギー資源庁の資料によりますと、2019年度の日本のエネルギーの自給率は12.1%。
なんというか、再エネや原子力を活用した電源の脱炭素化うんぬんの前に、そもそも省エネしようぜ、という話なのではないかと。
資源小国なのに、あったかい温水便座とか、昼間も天井で光り輝く照明とか、興業目的のイルミネーションとか、常に冷たかったり温かかったりする飲料の自販機とかが当たり前になっている現状がおかしいんではないか?とあらためて思う次第です。