『パッケージデザインを学ぶ 基礎知識から実践まで』(著・福井 政弘 菅 木綿子/監修・白尾 隆太郎)を読んだので、今日はその感想を。これ、2014年4月に発売になったばかりの新しい本です。たまたま図書館で見つけたのですが、ラッキーでした。
本書は、商品事例105をとりあげ、パッケージデザインの基礎知識から、実例、制作のプロセス、店頭での効果、そして今後のパッケージデザインについて分かりやすく解説してくれる本です。
商品事例は、いわゆるデザイン的に称賛されているものよりも、私たちの生活に身近なものがメイン。
例えば、美味しそうな様子を表す“シズル”の解説に明星の「中華三昧」や亀田製菓のおせんべい「ソフトサラダ」が用いられていたり、デザインリニューアルの具体例が、キリン「氷結果汁」だったり、東ハト「キャラメルコーン」だったり。
他にも、ロッテ「コアラのマーチ」、明治「きのこの山」「たけのこの里」「メルティキッス」、ブルボン「プチ」などおなじみの商品が、ロゴやイラスト、箱の構造、印刷方法、素材、陳列への配慮の観点からたっぷりと語られています。
美しさや洗練といった観点からは、特に目に留まらないパッケージデザインも、顧客に訴えかける力、内容物の保護、流通段階や店頭での扱いやすさ、コスト、環境、法規、ユニバーサルデザインなど、山ほどの要素を考慮した上で作られていることが分かったのが収穫でした。
パッケージデザイン制作のプロセスが、架空の人気ブランド飲料<フルーシュ>のデザインを依頼されたという設定で、指示書やチャート、図面を用いて、実践的に解説されている点も魅力ですね。
カラーコーディネーター検定や、色彩検定のテキストで、パッケージデザインについて興味を持った方の、次のステップとして最適の一冊。おすすめです!
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パッケージデザインを学ぶ 基礎知識から実践まで