今日は、英検1級2次試験(面接)のナレーション問題後に出題される4つの質問のうち、No.2、3、4の対策について。『14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題』から、出題の傾向と、模範解答のパターンを探ってみることにします。質問の後、変な間が空かないようにするために覚えておくべきことは?
「ナレーション問題」については、こちらに1記事用意しました。現場で面接委員から配られる「問題カード」に描かれたストーリー仕立ての4コママンガを、英語で説明するという課題です。
英検準1級2次ナレーション対策!問題カードの人物の表情、英語でどう描写する?
描写が終わった後の質問№1では、コマ番号と登場人物の一人が指定され、「あなたがこの人だったらどう考えているだろうか?」と尋ねられます。
英検1級2次試験の質問No.2~4では、どんな内容が聞かれる?
では、No.2~4は、どんな質問かというと、こんな。
No.2:問題カードのトピックに関連した質問
No.3:問題カードのトピックに関連した質問
No.4:問題カードのトピックにやや関連した、社会性のある質問
No.2、3が問題カードに「関連した質問」、No.4が「やや関連した、社会性のある質問」。
「関連」とは、どのレベルかというと、これは具体例を挙げた方が分かりやすいと思います。例えば、問題カードのトピックが、「電車の中で騒ぐ子供たちと、それを叱らない母親たち」だとしましょう(『14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題』Day7参照)。
状況ちょっと違うけど、イメージ。やっぱり「いらすとや」さんはすごいな。何でもある。
このトピックに関する質問No.2と3は、
「公の場で見苦しい振る舞いをしている人に何か言うべきか?」
「電車やバス内の携帯電話での通話は不作法だと思うか?」
という感じで、問題カードのストーリーとは、「公の場での不作法」という点でざっくりとリンクしているにとどまります。そして、No.4「やや関連した、社会性のある質問」になると、さらに遠い。
「子供を育てる際に最優先することは何か?」
と、こんな感じです。問題カードとのリンクは「子供」のみ。模範解答を見ても、マナーや道徳は語られておらず、もはやトピックとは無関係と言ってもよさそう。
質問No.2~4の形式で多いのは「Do you think that~?」「Should ~?」
では、質問の形式は、どうでしょう。
No.2~4を通じて圧倒的に多いのは、「Do you think that~?」
というパターン。「Yes.」「No.」で答えられる問題です。もちろんYes/Noだけで終わってはダメで、根拠や具体例を1~2文付け加える必要はあります。
次に多いのが「Should ~?」というパターン。例えば、
Should people say something to a person who is behaving badly in public?
という質問ですが、これに対しても、まず、Yes/Noで受けてよいようですね。
ただ、内容によっては、とっさに「どちらとも言えないな~」と思うこともあるでしょう。そんな場合に便利なのが、「It depends.」。「場合による」「状況による」というような意味。
例えば、上に引用した質問の解答例のひとつには、まさにこれが使われています。
It depends on the situation. I heard on the news that someone who complained was attacked by the person behaving badly.(後略)
Yes/Noで答えられない質問は?
ところで、形式的にYes/Noで答えるのが不可能な質問はどうすればよいの?
例えば、Whichを使った質問。
「Which do you think is better, A or B?」(AとBではどちらが良いと思いますか?)
これに対しては、「It’s better~」「I prefer~」という返しがよさそうです。
Whatを使った問題もあります。
1.「What do you think is~?」(~は何だと思いますか?)
2.「What do you think about the fact~?」(~という事実についてどう思いますか?)
1のタイプの具体例は、『14日でできる!』Day7の質問No.4です。
What do you think is the first priority when raising children?
という質問に対して解答例の一つは、こんな。
I think teaching your children to think themselves should be the first priority.(後略)
もうひとつの解答例は
We live in a competitive, complex world these days, so we should make them~(後略)
と、我々を取り巻く現代社会の特徴を語るところからから始まっていますが、ハードル上げすぎ。「~は何だと思いますか?」と来たら「I think~」と答え始めるのが無難かと思います。
他方、2の「What do you think about the fact~?」タイプの問題については、以下の解答が見られました。Day12に、「日本で多くの従業員がサービス残業を強いられている事実についてどう思うか?」という内容の質問がありますが、二つの解答例は、それぞれこう始まっています。
I think it’s unavoidable.(仕方がないと思う)
I think it’s unfair.(不当だと思う)
一つ目の解答例は社畜感がありますが、英検の面接では、正義感や倫理観が問われるわけではないので、そこはどちらでもよいらしいです。とりあえず、「What do you think~?」問題対策としては、この二つの表現をストックしておくと、便利そうです。
ということで、今日は、英検1級2次試験(面接)のナレーション問題後に出題される4つの質問のうち、No.2、3、4の対策についてお届けしました。質問の後に不自然な間が空くのはNGらしいので、とにかく最初の一言がスムーズに出るようにしておきましょう!