『デザインを学ぶ2 色彩と配色セオリー』を読みました。いや、すごい情報量ですねこれ。
色彩検定1~3級レベルの知識のうち、さしあたってポスターやパッケージ、Webサイトのデザインに必要そうなところだけが、コンパクトにまとめられた本。表色系の基本や、色別、配色別のイメージ、色の同化や対比、色相環を用いた配色法などなど、全部載ってます。
しかも、配色見本の色の表示に、グラフィックソフトで使用するCMYKやRGBが使われているので、実践的。
パソコンで何らかのデザインをすることになった!でも、かっこいい色の組み合わせがわからない!とお悩みの方は、ぜひ本書を手にとってみてください。カラーコーディネーター検定や色彩検定の学習を経なくても、問題が解決する可能性があります。
私にとって、特に収穫だったのは、CMYKに対する苦手意識が薄らいできたこと。普段パソコンでイラストを描く時、色の指定にRGBやカラーホイールを使っているのですが、CMYK は身についてないなあという実感がありました。
しかし、本書のレッスンに従ってカラーチャート等を作ってみたところ、どの数値が増えると色がどう変化するかの感覚がつかめてきたのです。
おそらく私の他にも、カラーの資格を持ってはいるけれど、デジタルの色指定は苦手……という方はいるのではないでしょうか。本書『デザインを学ぶ2 色彩と配色セオリー』は、色彩の初心者のみならず、そんな皆さんにもおすすめです。
唯一、気になるのは色のユニバーサルデザイン(色覚の異なる人にも見やすい色使い)についての項目がないことです。
個人的には、「オストワルト表色系」などは削ってでも、色覚のタイプ(一般に「色盲」「色弱」などとよばれる)にも見分けやすい色の組み合わせ例や、色覚シミュレーションの画像を列挙してもらいたかったなあと。
ちなみに「色のユニバーサルデザインとは?」という方は、ぜひこちらの書籍に目を通してみてください。プロアマにかかわらず、これから何かをデザインしようという人にとって、必須の知識だと思います。