ナガオカケンメイさんの「流行色に染めることで古い服を今のトレンドに乗せられるのではないか」という考えのもと立ち上げられたという、D&DEPARTMENTの実験的プロジェクト「REWARE」を新聞で知り、興味を持ちました。
D&DEPARTMENTは、『ものを新しくつくらないこと』をテーマにし、これまでに家具や食器のリサイクルを手がけてきた会社。ナガオカケンメイさんはその代表で、ロングライフデザイン活動家として知られている人です。
私が読んだのは、そのD&DEPARTMENTが、古着を染め直して販売する「REWARE」というプロジェクトを立ち上げ、虎の門ヒルズ隣の9森ビルで企画展が行われているという記事だったのですが、ネットでさらに詳しい情報を調べようとして驚き。
なんと、該当する情報が、虎の門ヒルズのfasebookページの、虎の門ヒルズ隣の9森ビルで、11月14日から24日まで企画展「REWARE」が開催されているという2014年11月19日のポストしか見当たらなかったのです。
もしかして、D&DEPARTMENT公式のサイトのどこかには情報があるのかもしれませんが、つい最近のイベントなのに、たどり着けず。ネット、ソーシャル全盛の時代に、こんなことってあるんだなあ…もっと知られないと、もったいない試みなのに。
いや、このプロジェクト、 私も最初に知った際には、なんか普通だなあと思ったんですよね。古着をリメイクして、今風にするのは珍しくない営みですし。
でも、色を変えるだけでトレンド感を付与して、商品価値を増すというのは、よく考えてみると聞いたことがないかもなあと。それに、色を変えれば何でもOKというわけではなく、もとの古着の選定にはかなりの目利きが必要だと思うのです。
て、名がある人がそれだけ手間暇をかけた場合、その分の価値が価格に乗せられがちですが、それがないという。「REWARE」の商品の価格の中心は3000~5000円なんだそうです。ちょっとしたブランド感があり、特別なストーリーを持った服がリーズナブルな価格で買えるとはお買い得。
あと、このプロジェクトが一般的になると、人々の服の選び方が変わるかもしれません。
というのは、化学繊維の布や糸、スパンコールなどの装飾は染め直すことができないんだそうです。また、企画展のために集めた古着の中には、素材表示が誤っていて、思うように染められない服もあったとか。
この観点からすると、流行遅れの服は着たくない、でも自分が着なくなった服が単なるゴミになるのは後ろめたい、という人は、天然繊維で、余計な装飾がついてなくて、ちゃんと仕事をしているメーカーの服を選ぶことになりそうです。