色彩検定2級試験に出題される配色技法の名前と特徴を整理していたところ、ふと、クイズを作りたくなったので作ってみました。検定試験直前の実力チェックにお役立ていただけましたら幸いです。
なお、配色例の色は、日本色研さんのPCCSのトーン図からカラーピッカーで拾ったものです。
[問題]
両立しうる配色技法の組み合わせには○、両立しえない組み合わせには×をつけてください。
- ビコロール配色とダイアード
- トリコロール配色とテトラード
- ダイアードとトーンイントーン
- ダイアードとトーンオントーン
- トーナル配色とトライアド
- ナチュラルハーモニーとダイアード
- コンプレックスハーモニーとダイアード
- トーンオントーンとカマイユ配色
[解答と解説]
- ○
ビコロールはコントラスト感のある2色配色、ダイアードは色相環で対向する位置にある2色を使った配色(補色色相配色)なので両立する。v8 v20 - ×
トリコロール配色とは、フランス国旗に代表される明快な3色配色、テトラードは色相環を4等分するように色を選んだ4色配色のことなので、両立しえない。トリコロール配色の例
v18 W v2 テトラードの例
v8 v14 v20 v2 - ○
ダイアードは色相環で対向する位置にある2色を使った配色。トーンイントーンは、同一または類似のトーンでまとめた配色のことで、色相は自由なので、両立する。lt8 lt20 - ×
ダイアードは色相環で対向する位置にある2色を使った補色色相配色。他方、トーンオントーンは、同一~類似の色相(色相差0~3)でまとめた配色のことなので、両立しない。トーンオントーンの例
lt8 dk8 - ○
トーナル配色は中間色のみでまとめた配色のこと。中間色とは、PCCSでいうと中明度・低~中彩度のソフト(sf)、ダル(d)、ライトグレイッシュ(ltg)、グレイッシュ(g)のトーンの色が該当する。色相は自由に選ぶことができ、3色以上で効果を発揮する。一方、トライアドは色相環を3等分するように色を選んだ3色配色のことで、トーンに制限はないので、両立する。g8 g16 g24 - ×
ナチュラルハーモニーとは、色相の自然連鎖に従った配色のことで、木の葉の光が当たっている部分の色と影の部分の色のような組み合わせのこと。黄み寄りの色の方を明るくすることで作ることができる。ただ、色相は隣接または類似で考えるものとされており、補色色相配色のダイアードとは両立しえない。ナチュラルハーモニーの例
sf10 dp14 - ○
コンプレックスハーモニーとは、ナチュラルハーモニーとは逆に、青み寄りの色の方を明るくする配色のこと。ナチュラルハーモニーと違って、色相の制限がないので、補色色相配色のダイアードととも両立する。d8 lt20 - ×
トーンオントーンは、同一~類似の色相(色相差0~3)でまとめた配色のことで、カマイユ配色とは、同一・隣接色相の配色のことなので色相だけでいうと両立しうる。しかし、トーンオントーンが比較的明度差を大きくとるのに対し、カマイユ配色は一見すると単色に見えるほど、微妙なトーン差の配色であるので、両立するとは言えない。カマイユ配色の例
sf8 d8
軽い気持ちで始めたのに、思いのほか時間がかかってしまった…しかも頻出のスプリットコンプリメンタリーを盛り込み損ねorz
スプリットコンプリメンタリーについては、また明日にでも採り上げます。