横尾忠則現代美術館の展覧会『横尾忠則の「昭和NIPPON」―反復・連鎖・転移』に行ってきました。今日はそのレポートと感想です。
『横尾忠則の「昭和NIPPON」―反復・連鎖・転移』のフライヤー
本展のチケットは、半年前にすでに入手済みでした。昨年の夏に『横尾忠則どうぶつ図鑑 YOKOO’S YOKOO ZOO』展に行ったときに、神戸市の「クールスポット」特典としてもらったものです。
展示は、2014年1月25日からスタートとのことで、まだかまだかと心待ちにしていたのですが、いざ、始まってみると、寒い、天気がよくないなどの理由で一向に腰が上がらず(汗)
最終日である3月30日の前日になって、ようやく横尾忠則現代美術館を訪れることができたのでした。
横尾忠則現代美術館エントランス
『横尾忠則の「昭和NIPPON」―反復・連鎖・転移』は、横尾忠則さんの作品を「昭和」という観点で切り取ったものです。なので、絵画、ポスター、挿絵、インスタレーションなど、様々なジャンルの作品を見ることができました。
TADAO YOKONORI(松屋)
切断された小指に捧げるバラード
暗夜行路 眠れない街
特に見入ってしまったのは、富士山を壮大なスケールで描いた「木花開邪媛の復活」、虹色の光沢の骸骨がなんとも生々しい「死者の洞窟」など。
全体的に、破壊といかがわしさと何とも表現しがたいエネルギーに満ちていて、美空ひばりさんの絵が使われている本展のポスターのようなポップさとか懐かしさが前面に出るのかと思っていた私は、正直面喰いました。
私も昭和生まれですが、高度成長も終わりにさしかかった頃に生まれた私と、空襲後の焼け跡をじかに見た横尾さんでは、「昭和」の捉え方が全く違うのだろうなあと思った次第です。
ということで、今日は横尾忠則現代美術館の展覧会『横尾忠則の「昭和NIPPON」―反復・連鎖・転移』の感想でした。
建物の設計はあの村野藤吾さん
この展示は3月30日で終了し、4月12日から、新しい展示が始まります。タイトルは、『横尾探検隊 LOST IN YOKOO JUNGLE』。江戸川乱歩の少年探偵団や、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』など冒険小説からインスパイアされた横尾作品を紹介する展示だそうです。これまた楽しみです。