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辛坊治郎さん受難の「ら入れ言葉」!日本語の乱れ新種発生の理由と対処法を緊急公開

何でこうなった!? コミュニケーション
この記事は約4分で読めます。

日本語の乱れの新種発見でしょうか。

フリーキャスターの辛坊治郎氏が、記者会見で正しい日本語を使ったのに「ら入り」にされて驚いた、とツイートして話題になりました。

この「ら入り」の一件は、辛坊氏が「日本語の乱れを嘆く」として新聞などで報じられました。

「某紙」ってどこなんでしょうね?

これを紹介する記事中に誤った言い方が使用されていることを発見し「昨日、ABCの特番収録後の記者会見で『喋れる』と言ったら、某紙の記事で『喋られる』になっていた。正しく喋ったのに『ら入り』にされて驚いた。 喋れる〇喋られる×」とつづった。
辛坊治郎氏 日本語の乱れを嘆く「『喋れる』と言ったら、某紙の記事で『喋られる』に」 | 東スポWEB

辛坊さんが会見中にどういう文脈で「喋れる(しゃべれる)」と言ったのか。そこのところは書かれていませんが、おそらく「喋ることができる」という意味だと思います。その意味であれば「喋れる」が正解。「ら」は不要です。

さて、辛坊氏の会見を記事にした人は、なぜ「喋られる」にしてしまったのでしょう?

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「ら入れ」言葉はなぜ発生したのか?

私が思いついた原因は、二つ。

  • 敬語の「喋られる」と誤解してしまった
  • 日本語の乱れとして「ら抜き」言葉が指摘されることが多いので、用心しすぎてしまった

というものです。

「喋られる」は「喋る」の尊敬語として考えると日本語として間違いではありません。尊敬語「喋る」を「~れる」という尊敬語の型に当てはめると「喋られる」という形になります。

例:2時から先生が喋られるので着席しておくように

ただ、「喋る」自体が、なんというかカジュアルな言葉なので、「喋られる」という言い方は一般的ではありません。なので文脈が多少まぎらわしかったとしても、ここは敬語じゃないな、と分かりそうな気がします。

とすると、二番目の「ら抜き言葉」を恐れて用心してしまった説なのか?と思うわけですが、まあ「喋られる」と書いてしまった人の気持は理解できないでもありません。動作を「○○できる」という形にする場合、「ら」が必要なものとそうでないものがあって、ややこしいことがあるんですよ。

例えば、

「ら抜き」言葉は日本語の乱れです!
食べる→○食べられる ×食べれる
来る→○来られる ×来れる
見る→○見られる ×見れる
です!!

という指摘を受けた後に、

読める
喋れる
通れる
飛べる
踊れる

という言い方を見ると、正しいにもかかわらず「もしや『ら抜き』言葉ではないか?」と不安になってしまうのも無理からぬことではないでしょうか。

間違いで「ら入れ」にしないためのチェック方法

そんな皆さんに朗報です。動詞を「○○できる」という形にするときに、間違って「ら入れ」言葉にしてしまわないチェック方法があります。

ちょっと面倒くさいですが、迷ったときは元の動詞を「~ない」という否定の形にしてみてください。

読む→読ない
喋る→喋ない
通る→通ない
飛ぶ→飛ない
踊る→踊ない

そして、それぞれの否定形の「ない」の直前の文字を見てください。上から「ま」「ら」「ら」「ば」「ら」。これ、全部ア行なんですね。

動詞を「~ない」という否定形にして、「ない」の直前の文字がア行なら「ら」は入れない

と覚えてしまってください。

このチェック方法は、ら抜き言葉かどうかを見分けるための方法として私が長年重宝しているものですが、「ら入れ」のチェックにも使えます。

反対に言うと「ない」の直前がア行でない場合に「ら」を抜くと「ら抜き言葉」になってしまうということです。

試しに、よく指摘されるら抜き言葉「食べれる」「来れる」「見れる」の元の形にも「ない」を付けてチェックしてみましょう。すべてア行以外です。

食べる→食ない
来る→来()ない
見る→見()ない

全ての動詞を試したわけではないですが、確か例外は「する」ぐらいだったと思います(「する」を可能の形にすると「できる」)。

これはら抜き言葉なのか?それとも「ら」を入れると「ら入れ」になってしまうのか?と不安になったときは、ぜひお試しください。

間違わないように注意した結果、日本語の乱れだ!と指摘されることになってしまっては、こんな切ない話はないですからね。

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