「英語のハノン」初級・中級・上級の3冊をコンプリートしました。2022年11月20日から2023年9月18日まで、1日も休まずに継続して約10カ月。
1日45分は確実に時間を取りましたので、計約225時間を投じた計算になりますが、その効果はいかに?
以下、初級から上級までの「英語のハノン」の使い方や感想なんかを書いていきます!
あくまでも一周コンプリートすることを優先したやり方なので、著者の先生のメソッドからは外れていると思いますが、その点はご容赦ください。
初級編:悪いことは言わない、まずはここから
基本データ
学習の範囲:
学習期間の目安:
1日1ドリルずつ進めると約4カ月
特徴(主観あり):
- Unit0が「英音法」(後述します)の説明と練習に割かれている
- 男性ナレーターと女性ナレーターが1ドリル(Unit1.1、Unit1.2…という単位)ごとに交互で読み上げ。女性ナレーターの声がかなり特徴的
- 音声スピードがslowとnaturalの二種類用意されている
管理人の学習履歴と感想
2022年11月20日から2023年3月19日まで、1日1ドリルずつ進めました。ハノンにあてる時間を1日45分と決め、時間が許す限り昨日分、一昨日分のドリルとさかのぼって練習するというのがルールでした。
例えばこんな感じです。
45分で何ドリルまでできるかどうかは、例文の長短や難易度によりますが、初級のうちはご新規ひとつと、2~5ドリル分の復習ができていました。
なお、この場合の「できた」とは、閉本で(テキストを見ないで)、音声のガイドのみに従い、自分で例文の変換ができるという状態です。
そうそう、当初は毎日のレッスンのスタート時に、Unit0の「英音法」の練習をしていました。
「英音法」とは、ざっくり言いますと、単語と単語のあいだ、または単語内で音が変化するルールのことです。
例えば、「Can I have some water, please?」が「キャンアイハブサムウォータープリーズ」ではなく、「キャナーイアヴサムワァラプリーズ」になる感じ。音がつながったり脱落したりするルールですが、これがある程度身についていないと、英語のハノンの学習は詰みます。
なお、TOEICである程度の成績を収めた人の中には、「自分は中級からでいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、まず初級を検討してみてください。
文法にのっとった正しい文を正しく読む訓練をしていない場合、中級からは入るのは無謀です。ちなみに私は最後のTOEICスコアが2020年の860(ベストは925)、英検1級持ちですが、初級も全く余裕はありませんでした。
中級編:「できた」の精度を落としてとにかく続ける
基本データ
学習の範囲:
学習期間の目安:
1日1ドリルずつ進めると約3カ月
特徴(主観あり):
- ナレーターは初級とは違う人だが、男性と女性が1ドリルごとに交互に担当する点は同じ
- 音声スピードがnaturalだけになる(ただし公式ページの音声ストリーミングの速度は0.75倍~1.75倍に変更可能)
- 男性ナレーターの読み上げスピードと音の連結・脱落が容赦ない
管理人の学習履歴と感想
2023年3月18日から2023年6月20日まで、初級と同じく1日1ドリルずつ進めました。ハノンにあてる時間を1日45分とし、時間が許す限り昨日分、一昨日分のドリル…とさかのぼって練習することにしたのも初級と同じ。
ただ、だんだん例文が長くなり、難度も上がりますので、一昨日の分まで復習するのが精いっぱいになってきます。
ドリルによっては、その日のご新規のドリルがおぼつかないときもありましたが、そういう時は「できた」の精度を落としました。
「できた」の基準は、閉本で音声ガイダンスのみに従って自分で例文をチェンジできることですが、「ここは難しいからテキストを見ながら滑らかに言えたらヨシ」ぐらいのゆるい感じで。
とにかく1日1ドリルずつ進むことを優先しました。ピアノのレッスンの経験から、完璧を期すと全く先に進めなくなり、嫌になってしまうことを知っているからです。
ちなみにピアノはハノンではなくてバイエルでしたが、「黄色」の半分ぐらいで挫折しました。
上級編:滑らかに音読できればヨシ!とする
基本データ
学習の範囲:
学習期間の目安:
1日1ドリルずつ進めると約3カ月
特徴(主観あり):
- 男性ナレーターの読み上げスピードと音の連結・脱落がさらに容赦ない
- 例文が長く複雑になり、1ドリルの所要時間も長くなる(最大で8分台)
管理人の学習履歴と感想
2023年6月18日から2023年9月18日まで、中級までと同じく1日1ドリルずつ進めました。
1日あたりの学習時間は原則45分。ドリルによっては8分を超えるものがありますので、ご新規+昨日分、一昨日分のドリルの復習が45分で収まらない日が出てきました。
「できた」の精度は、「ここは難しいからテキストを見ながら滑らかに読めたらヨシ」が原則になりました。とにかく1日1ドリルずつ進むことを優先。
マスターしたとは言えないドリルについては、今後の復習で完成度を上げていくことにします。
「英語のハノン」初級から上級までを一周した感想
ということで、2022年11月20日から2023年9月18日までの10カ月間で、一応全てのドリルを終えたわけですが、中級以降(特に比較と仮定法)は積み残し感があるなあという実感です。
これは、1日の学習時間は45分と決め、1日1ドリルずつ進むことを優先した結果ですが、まあ後悔よりも達成感の方が大きいのでよしとしましょう。
今後もハノンには毎日時間を割いて、閉本で音声のガイダンスに従って自分で例文をチェンジできるところまで、完成度を高めていきたいと思います。
現時点で感じている効果のほどは、英語のリズムや声の出し方がつかめてきたことですかね。あと「t」「s」「k」「d」「p」などの子音が意識されるようになったこと。
特に「s」ですね。以前は、音読やシャドーイングなどの際に三単現や複数形の「s」を抜かすという悪い癖があったのですが、ハノンの例文を完璧に真似るということを意識しているうちに、矯正された気がします。
残念ながら、リスニング力や自分で文を作る力が向上したという効果はまだ実感していませんが、それは今後の復習にかかってくるのだろうと思う次第です。
よく指摘される「英語のハノン」の問題点
なお、当初私が抱いた「英語のハノン」シリーズへの不満に
- テキストのレイアウトが不親切すぎ問題(見出しが目立たない、ドリルごとの改ページなし、モノクロ明朝体、図解なし)
- 例文が複雑すぎ問題(その修飾語句いるの?という)
- 中級以降の男性ナレーターの読み上げが速すぎ問題
というものがありましたが、レイアウトについては、適宜マーカーを入れるということでかなり見やすくなりました。
ちなみに、現段階では、見出しとお題の例文を薄いグレーのマーカーで、各ドリルの番号(「Unit1.1」など)をピンクの蛍光ペンで塗って目立たせています。
例文が複雑すぎるという点については、上級の特設ページのコラムにこんな記載がありました。
「『ハノン』のドリルで使用する文は、文法練習に集中できるよう修飾語句をもっと減らすべきだ」という意見に対する、著者の方の回答です。
使用されている文は、「文法的に正しい」だけではなく、口に出して違和感のない、また情景をイメージしやすいものにすることにこだわりました。そのため、必然的に修飾語句が多くついたものもあります。もちろん、コロケーション(よく一緒に使われる語の組み合わせ)も多く含まれます。
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例えば、「Brian will attend the conference in London next month. 」という例文を「When」を使った疑問文に変換する際、「in London」は不要なのですが、あった方がよりイメージが広がるだろうという話です。確かに英語のハノンの例文には、「どういうシチュエーションやねんこれ?」というものがほとんどない気がします。
男性ナレーターの読み上げが速すぎ問題については、同じく特設ページにこんな回答がありました。
実は、一般の英語ネイティブの「黙読」のスピードは、1分間に約300ワードです。これは、ちょうど「中級」や「上級」のジャック・マルジさんの音読スピードと同じくらいです。さらに、教養ある知識人は、1分間に500ワードを超えるスピードで英語を黙読します。いわゆる「速読」です。しかし、これも正しいリズムと発音あってのこと、まずマルジさんの音読スピードが身についていなければ、マルジさんの音読スピードを上回ることはできません。音読を極めなければ、音読スピードは超えられない。本当の黙読はできないのです。
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なるほど。途中、あまりのスピードに追い詰められて、「ちっとは手加減しろやぁぁぁ!!」と暴れたくなったことが何回かありましたが、そういう理由であれば納得です。速読も身につけたい技能の一つなので、引き続き精進しようと思います。