NHKのラジオ英会話、早いもので2023年度も7月号まで終わってしまいましたねー。
7月のラジオ英会話のテーマは、命令、指示、注意、警告、依頼などでした。
ダイアログの登場人物は、料理を作るだけ作って後片付けをせず妻からたしなめられる夫、医者の警告を受け流すメタボなサラリーマン、レストランで大声で談笑していて店員からもう少し静かにしてくれないかとお願いされるヒロト氏(先生カメオ出演?)など、相変わらず多彩でしたねー。
めんどくさい女子アンドロイドのジーニー、ラーメン好きの宇宙人ゼイトクス、魔性の不動産エージェントの女・バーバラなど、キャラの立ったレギュラーメンバーも健在です。
特に面白くなってきたのは、ロックバンドのデスパレート・ラッツ(Desperate Rats)周辺ですかね。
このバンド、初出はいつだったかちょっと忘れましたが、当初はデスメタルバンドという設定でした。ダイアログのBGMもディストーションの効いた不穏なギター音だったと記憶しています。
それが、いつの頃からか世代を超えて愛される老舗バンドという設定になり、次第にBGMがフォークロックっぽい曲になってきまして。ちなみに彼らの最大のヒットは「マルボロー・フェア」らしいです。どこかで聞いたことあるようなタイトルですね。
これはスカボローフェア
路線変更がよかったのか?しばらくはバンドは順調だったと記憶しています。彼らの活動を負ったドキュメンタリー映画の撮影があったり、ラジオ英会話の他の登場人物がライヴに行く回があったり(音楽教師のジェッツ先生や、学生のヘレンとギャリーはファン)。
しかし、バンド内では長らくマンネリ打破が課題だったようなんですよね。そういえば日本ツアーで、顔は歌舞伎塗り、衣装はカウボーイという謎のいで立ちでステージに上がり、大コケするという事件もありました。
そして、2023年度に入り、マネージャーのシンシアは外部のソングライターを入れることを提案します。
その提案に頑強に抵抗しているのがリーダーのビルなのですが、2023年7月号に、いよいよシンシアがバンドに愛想をつかしたのでは?と思える回がありました。7月24日放送のレッスン76です。
ある日、シンシアがスタジオに入るとビルが作曲をしていたのですが、シンシアは「あらビル、そこにいたの」という素っ気ない反応。
そんなシンシアの変化を感じとってか、最上級の丁重さで新曲を聞いてくれないかと依頼をするビル。
Would it be possible for you to listen to my new songs tomorrow?
(明日、私の新曲を聞いていただくことは可能でしょうか)
以前のビルなら、「ヘイ、シンシア!俺の新曲を聴けよ」てなノリだった気がするのですが、何でしょうか、このTOEICのPart3みたいなビジネス英語表現。
対するシンシアは極めて事務的にスケジュールをチェックし、空き時間を伝えます。うーん、距離を感じますねえ。
さてさて、シンシアはビルの新曲を気に入るのでしょうか。バンドのメインソングライターとしてのビルの運命はいかに。
というか少し前には、ベースのデレクが俺はバンドを抜けようと思う、とガールフレンドに告げるエピソードもありました。もはやバンドの存続自体が危ういのでは?
気を揉みつつ、明日からのラジオ英会話8月号もがんばろうと思います。