『○×でわかる! デザインが良くなる5つのポイント』の感想。たまたま図書館で見つけた2014年発行の本なのだけど、この手の書籍のなかでは、格段にわかりやすく、顧客のざっくりした要望に対応するヒントが詰まっていたので、紹介する。
Amazonの内容紹介の一部を引用させてもらう。
【ダメ出しに負けないデザイン力を身につける!】
クライアントからのオーダー通りに制作したデザインでも、ダメ出しされてしまうことはありませんか? 本書では、さまざまなオーダーに応えるためのデザインのポイントやコツを「Before」と「After」で紹介しています。オーダーに沿ってデザインしてみた作例に対してのダメ出し、ダメ出しを受けて修正を加え、改良してよくなったデザインの比較が明らかで、デザインを良くするためのポイント(レイアウト・配色・文字・写真・図、イラスト)が盛り込まれており、実践に役立つ作りになっているのが本書の特徴。
タイトルの「5つのポイント」とは、「レイアウト」「配色」「文字」「写真」「図、イラスト」を差している。
雑誌の誌面やチラシなどを想定したクライアントのオーダーの例は、全部で50。「おしゃれでかわいくして」「知的な印象にしたい」「ニュートラルにして」「尖った雰囲気にして」など難題が多いが、それぞれにつき、ふさわしいレイアウトやフォント、色で解決策を示している。
と言っても、「そもそもセリフ体とは」「色の属性には色相と明度と彩度があって」「メリハリをつけるにはジャンプ率が」などという面倒くさい話は無し。
こうすればガーリーになりますよ、とか信頼感が増しますよ、とかダイナミックになりますよ、という具体例がひたすらビジュアルで示されていて、分かりやすい。作例のクオリティも高し(エレガント系がやや弱いかなあという気はしないでもない)。
特に見事だなあと思ったのが、p.98 「45|エスニックな雰囲気にして」の作例。ビフォーとアフターでは、同じ複数枚の写真と文字情報を使用しているのだが、写真の切り取り方や大きさ、そして配置でこうまで印象が変わるものかと。
写真を一部切れるように端に配置すると、広がりが出るというアドバイスは勉強になった。どっかで応用しよ。